一人暮らしの母がくも膜下出血で倒れた時のこと

いつも通りの毎日の中、ただ1本、病院から電話がかかってきただけで、そこから非日常の生活が突然始まりました。

一人暮らししている母が倒れた。
詳しい容体などは知らされず、とりあえず、妹夫婦と母が住む市内の病院へ車で向かいます。

きっとケロっとしてるはず。
なんの根拠もないのに、たぶん、大丈夫だよ。
心の中で自分にそう言い聞かせました。
1歳になったばかりの息子を抱きしめながら。

22時。シーンと静まり返った病院に到着。
母はICU(集中治療室)にいるとのこと。

一体、何が起きてICUにいるのだろう。

くも膜下出血でした。脳動脈瘤破裂。67歳。グレード4

「お母さんは、5段階あるうちの4番目です。さらにそれを3段階に分けるとしたら一番重いです。くも膜下出血というのはですね、なった人の30%がそのまま亡くなり、、、うんたらかんたら、たとえ手術したとしても術中に亡くなる可能性も高く、また成功したとしても、たとえば呼びかけるとまぶたがピクッと動いたりするかも知れませんが、うんたらかんたら・・・・・

お母さん、まだ比較的お若いですから、まだそんなお話はしてなかったかも知れませんが、こんな時、どうされたいか聞いてらっしゃいませんか?

運ばれてきた時点ですでに自発呼吸がなく、瞳孔も開き(?)、当然、呼びかけにも応じることなく、緊急手術も受けられず。

要するに、手術したところでほぼ植物状態。
このまま逝かせてやるのか、たとえ植物状態になっても手術して生かすのか、決めてくれ。と。

私と主人と1歳になったばかりの一人息子。
それに妹と、妹の旦那さん。

夜の病院で、泣きながら、一生懸命考えて、本当に一生懸命考えて、私たちは手術を受けない決断をしました。
それは、母とさよならするということでした。
まだできることがあるのにしないということは、おそらく、一生、後悔するに違いない。
だけど私たちは、そう決断したのでした。

そして急に重たくなった気がする自分の頭と体をひきずるようにして、みんなで母が一人で暮らしていた家に向かいました。
家がどんな状態なのか確認するためです。

母は、自分で救急車を呼んだそうです。
救急隊員の方が駆け付けた時、玄関には鍵がかかっておらず、そこに小さなポーチを手に持って倒れていたそうです。
中には少しの現金と、保険証と、緊急連絡先を書いたメモが入っていました。

痛かっただろうなぁ。と、今思い出しても泣きそうです。

出かける準備をしていたので、家はきれいでした。
リビングに灯りがついていただけ。

人見知りの飼い猫が慌てて押し入れに隠れてしまいました。

ごめんね。

猫のトイレを掃除して、少し多めにエサを入れて、私たちは解散しました。
深夜を過ぎ、1歳の息子はすでに抱っこで眠っていました。

長い長い夜でした。

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