九段下は階段だと思っていた|映画「大きな玉ねぎの下で」を観て思ったこと
久しぶりに、こんなにまっすぐで純情な恋愛映画を観た気がする。
駆け引きとか、ドロドロとか、不倫とかすれ違いとかじゃないから。
(普段、何見てるんだ)
映画 「大きな玉ねぎの下で」。
若い二人の恋物語なのだけれど、私がぐっときたのはむしろ親世代の物語だった。
映画「大きな玉ねぎの下で」作品情報
映画 大きな玉ねぎの下で は、ロックバンド 爆風スランプ の名曲「大きな玉ねぎの下で」に着想を得て作られた恋愛映画。
2025年2月7日に公開された日本映画で、令和と平成、2つの恋が交差するストーリーが描かれています。
監督は、映画『彼女が好きなものは』などを手がけた 草野翔吾。
脚本は 高橋泉、配給は 東映。
上映時間は115分です。
若い主人公の二人
この映画の主人公は、カフェバーで働く若い二人。
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丈流(たける)役:神尾楓珠
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美優(みゆ)役:桜田ひより
同じ店で働いているのに、顔も知らない二人。
彼らをつないでいるのは、連絡用のバイトノートだけ。
最初は業務連絡だったはずのノートに、
少しずつ趣味や悩みを書くようになり、
やがて二人は 日本武道館(大きな玉ねぎの下)で会う約束をします。
親世代の恋を演じる俳優たち
若い二人の恋と並行して描かれるのが、
30年前の文通の恋。
その物語を演じるのが
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江口洋介
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飯島直子
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西田尚美
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原田泰造
この大人世代の再会シーンが、
映画の中でも印象的な場面になっています。
あらすじ(ネタバレなし)
夜はバー、昼はカフェになる店「Double」で働く丈流と美優。
二人をつなぐのは、連絡用のバイトノート。
顔も知らないまま言葉だけで交流を深めていく二人は、
「大きな玉ねぎの下(日本武道館)」で初めて会う約束をする。
一方、ラジオでは30年前の文通の恋が語られていた。
令和の恋と、平成の恋。
二つの物語は、
同じ「大きな玉ねぎの下」で交わることになるのか――。
九段下は階段だと思っていた
そもそも、このタイトル。
若い世代はピンとこないかもしれないけれど、爆風スランプの名曲 「大きな玉ねぎの下で」 から来ている。
青春だよね。
と言いつつ、私はこの曲と 「Runner」 くらいしか知らない。
でも当時、歌詞に出てくる 九段下 って地名。
「九段下って階段のこと?」
って思ってた。
大阪だとそんな地名知らないもん。
(中学生の頃だったし)
今思うとちょっと恥ずかしいけど、
たぶん当時はそう思ってた地方の人、けっこういると思う。
…と思いたい。
また先にどうでもいい話をしてしまった。
「いつかじゃなくて、今会いたい」
この映画の中で、主人公の両親も昔、文通をしていたという設定がある。
そして爆風スランプのライブの日に
「大きな玉ねぎの下で会おう」と約束する。
でも、その約束が果たされたのかどうかもわからないまま、月日は流れていく。
あの頃、同じ場所で青春を過ごしていた4人。
それぞれ別の人生を歩んで、大人になってから再び顔を合わせるシーンがある。
そこ、ちょっとぐっときた。
この年になると、もう会えないだろうと思う友達を思い出してしまった。
お母さんが残した言葉
その時、体が弱くて余命宣告されていた主人公のお母さんが残した言葉がある。
会いたい人がいるなら
いつかじゃなくて、今、会いに行こう
お母さんが言うから、重い。
お母さんみたいに余命宣告されるまで、気づかない言葉かもしれない。
でも主人公が書いた手紙にはちゃんと、
「いつかじゃなくて、今あなたに会いたいです」
って書いてあった。
世代を超えた「想いのバトン」を見た気がして、感動してしまった。
文通というロマン
文通なんて、私はしたことがない。
でも、ちょっと憧れはある。
顔も知らない相手と、言葉だけでつながっていく感じ。
昔なら文通。
少し前ならメール。
映画 「ユー・ガット・メール」 なんかもそうだったよね。
今はSNSとか、ネットで知り合う時代。
ある意味、文通の進化系なのかもしれない。
でも便利になったぶん
「運命っぽさ」は減ったのかもしれないなと思う。
昔は出会いが少ないから、
ひとつの出会いがすごく特別に感じられた。
だからやっぱり
人と人が出会って、
ましてや恋をするなんて、
本当に特別なことなのかもしれない。
この映画が伝えたかったこと
映画を観終わったあと、ふと思った。
大事な人には
「いつか」じゃなくて
「今」会いに行かないといけないんだな。
「そのうち会おう」
「落ち着いたら連絡しよう」
そう言っているうちに、時間は普通に過ぎていく。
そう言えば劇中で起業家が言っていた。
俺たちが一番奪われるのを嫌うものは時間だ
ちょっとビジネスっぽい言い方だけど、
この映画が言いたかったことはきっとこれなんだと思う。
時間=人生
「いつか」は未来だけど
人間が本当に持っているのは 今の時間だけ。
だからこそ、
会えるときに会う。
伝えたいことは、今伝える。
そんな当たり前のことを、静かに思い出させてくれる映画だった。
もし会いたい人がいるなら、
その人の顔が浮かんだ今が、会いに行くタイミングなのかもしれない。
いい映画でした。
ちなみにこの映画は U-NEXTで配信中。
今月配信される作品もまとめているので、
気になる方はこちらもどうぞ。
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