映画『愚か者の身分』感想|“あっち側”に行かないでと祈りながら観た
映画『愚か者の身分』を観ました。
観終わって最初に浮かんだ言葉は、
「かわいそう」。
でもそれだけで片づけてはいけない作品でした。
これは、若者が“あっち側”へ行ってしまう物語。
社会のレールから外れ、裏社会へと吸い込まれていく少年たちの姿を描いた作品です。
私には息子がいるので、正直、祈るような気持ちで観ていました。
どうか彼が、あの道に足を踏み入れることがありませんように。
映画『愚か者の身分』作品情報
- タイトル:愚か者の身分
- 公開年:2023年
- 原作:西尾潤『愚か者の身分』
- 主演:綾野剛
- ジャンル:社会派ドラマ/クライム
あらすじ(ネタバレなし)
居場所のない若者たち。
家庭にも社会にも受け入れられず、居場所を失った彼らは、裏社会の仕事に関わるようになります。
最初は「生きるため」。
でも気づけば抜け出せない世界へ。
暴力、搾取、裏切り。
それでも彼らは、生きることをやめられない。
物語は、そんな少年たちの“転落”と“選択”を描いていきます。
若者が落ちていく理由は、やっぱり家庭?
観ていて何度も思いました。
やっぱり、家庭環境は大きい。
親が機能していない家。
愛情が届かない環境。
信頼できる大人の不在。
もちろん「親のせい」と簡単に言い切れるものではありません。
でも、親が無関係でいられる場所なんて、たぶんどこにもない。
子どもはちゃんと見ているし、ちゃんと傷ついている。
母として、胸が痛くなる場面が多すぎました。
綾野剛の存在感と“理想的すぎる優しさ”
綾野剛が演じた人物は、裏社会の住人でありながら、どこか慈悲深く、情に厚い。
まるで“祈り”のような存在でした。
だからこそ思う。
現実に、あんな人がどれだけいるだろうか。
リアルを描く作品だからこそ、そこだけ少し理想的にも感じました。
正直、ツッコミどころもあった
目玉を失ったあとの応急処置。
あれは…ない。
人体が強すぎる。
真面目に観ているからこそ、
「いやいや、それは無理でしょ」と思ってしまう場面もありました。
社会派作品だからこそ、リアリティは大事。
そこが少し惜しいと感じたのも本音です。
ラストは本当に“ハッピーエンド”なのか?
映画的には、逃げ切れたような演出でした。
でも私は思う。
あれはゴールじゃない。
やっとスタートだ。
もしラストが少し優しすぎると、
観る側が「これはフィクションだから」と安心してしまう。
この物語の本当の怖さは、
「こういう人生が現実にある」ということ。
だからこそ、もう少し突き放してもよかったのではないか、とも思いました。
それでも、この映画は忘れられない
観終わったあと、ザワザワが残る。
きれいに答えが出る映画ではありません。
でも、だからこそ考えてしまう。
息子のこと。
社会のこと。
親の責任のこと。
エンタメとして消費するには、重たい。
でも目をそらしてはいけない。
そんな作品でした。
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