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『イクサガミ』原作4巻『神』を読了。感情が置いていかれたまま終わった話【ネタバレあり】

『イクサガミ』原作4巻『神』を読了。感情が置いていかれたまま終わった話【ネタバレあり】 海外ドラマ・映画・読書レビュー
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『イクサガミ』原作4巻『神』を読了。感情が置いていかれたまま終わった話【ネタバレあり】

※この記事は『イクサガミ』原作4巻『神』の重大なネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。


『イクサガミ』原作4巻『神』を読み終えました。

読み終えたはずなのに、
どこにも「終わった」という感覚がありません。

物語としては、きっと綺麗に終わっている。
でも、感情だけが最後まで置いていかれたまま。

胸の奥がざわざわして、
しばらく本を閉じられませんでした。

ため息しか出ない。
これはもう、完全にイクサガミロスです。

響陣の最期が、あまりにも残酷で、美しかった

正直、覚悟はしていました。
「たぶん、死ぬんだろうな」と。

それでも、この最期はきつい。

響陣は、守るために参加した蟲毒で、
その“守りたかった相手”を人質に取られます。

突きつけられた条件は、
愁二郎を殺せ。

何かを察しながらも、
それでも勝負を受ける愁二郎。

そして響陣は悟る。
愁二郎に勝つには、
発動すれば自分も死ぬ技を使うしかない、と。

双葉と進次郎が女の子を救い出し、
「助けたよ!もういいのよ!!」
と叫ぶ。

けれど、もう遅かった。
技は、すでに発動してしまっている。

自我を失っていた響陣が、
その声で我に返り、
いつもの上方訛りを聞かせてくれる。

救われたのに、生きられない。
救われたからこそ、覚悟を決めて死ぬ。

この構図が、あまりにも残酷でした。

最後は、槐を道連れに自爆。
彼は、未来だけを手に入れられなかった。

推しが、次々と死んでいく物語

覚悟はしていました。
でも、やっぱり重い。

カムイコチャ、ギルバート、彩八、四蔵。
主要人物が、次々と命を落としていきます。

生き残るのは、
守られる側だった双葉と進次郎。

愁二郎は、生きているようで、生死は明言されない。
たぶん、生きている。
……そう信じたい。

幻刀斎も悲しい人だった

朧流の剣士・幻刀斎。
最初は、ただの怪物にしか見えませんでした。

怖い。強すぎる。話が通じない。

でも、読み進めるほどに印象が変わっていきます。

数百年分の記憶を引き継ぎ、
復讐のためだけに生きてきた存在。

彩八を殺し、
四蔵とほぼ相打ちで倒れる。

けれど、この人は一度も
「自分の人生」を生きていない。

選ぶ自由も、逃げる自由も、
楽しい時間すらなかった。

怪物だったのではなく、
怪物になるしかなかった人だった。

そう思った瞬間、
この物語で一番救いがなかったのは、
幻刀斎だったのかもしれないと感じました。

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Netflixドラマ版シーズン2へ、原作ファンとしてのお願い

Netflixドラマ版『イクサガミ』
シーズン2決定のニュースは、本当にうれしかったです。

ただ、原作ファンとして、
どうしても気になっている描写があります。

シーズン1終盤、
響陣が裏切ったかのように見える演出

幻刀斎に、彩八立ちの居所を教えたように見えるあのシーン。
原作には存在しません。

少なくとも、
響陣が「誰かを売る人物」として描かれる場面はありません。

もしシーズン2で、
彼を分かりやすい「裏切り者」や「悪者」にしてしまったら――
それは、もう別の物語だと思う。

響陣は、正義でも善人でもない。
けれど、信念と覚悟を引き受ける側の人間でした。

伏線としての改変や、
誤解を誘う演出なら構いません。

でも、
響陣という人物の“核”だけは壊さないでほしい。

これは、ただの一ファンとしての、切実なお願いです。

京八流の本当の強さを、もっと描いてほしい

もうひとつ、どうしても伝えたいことがあります。

京八流の説明が、圧倒的に足りない。

京八流が強い理由は、
技が多いからでも、才能があるからでもありません。

心・技・体
この三つが、揃っているから。

特に「心」。

愁二郎が勝ち続ける理由は、
最後まで一貫して、ここにあります。

迷い、恐れ、葛藤。
それでも剣を振る理由を引き受ける心。

京八流は、ただの剣術流派ではない。
生き方そのものなんだと思います。

誰かが死ぬたび、
誰かを失うたびに、
その重さを背負って強くなっていく。

だからこそ、愁二郎は前に進める。

八つの奥義を、
八人の兄弟妹が受け継いだ意味。

そこを、ぜひシーズン2では
少しでも拾って描いてほしい。

まとめ|それでも、シーズン2を心から楽しみにしている

重くて、残酷で、救いが少ない。
それでも、美しい物語でした。

『イクサガミ』は、
人が何を背負って生き、
どう死ぬかを、最後まで描き切った作品だと思います。

だからこそ、
シーズン2を、ものすごーーーく楽しみにしています。

イクサガミ 原作シリーズについて

イクサガミ 神 (講談社文庫) [ 今村 翔吾 ]

イクサガミ原作は、全4巻完結。

▶︎ 1巻『天』の感想はこちら
▶︎ 2巻『地』の感想はこちら
▶︎ 3巻『人』の感想はこちら

→ Audibleで『イクサガミ 神』を聴く

noteでは感情全開バージョンを書いてます。👇

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